平成を彩った日本酒:平成11年から15年

 平成11年から15年の時代。


各地で新しい酒米の開発が進み、
「越淡麗」や「秋田酒こまち」など今に繋がる酒米がでてきました。
また、醸造試験場が東広島で酒類総合研究所として正式にスタートするとともに、
全国新酒鑑評会が原料米による2部制になりました。...
酒米への関心が高まるとともに、

土地に根ざした米から酒までの一貫生産を志す蔵もでてきました。
国税庁の鑑定官室長を歴任された後、各地で山田錦栽培を指導された永谷正治氏の薫陶を受けた「秋鹿」「東一」「東洋美人」「いずみ橋」などの蔵元は、
今も自社栽培米による酒造りを続けています。
今回のスタンプラリーに取り上げた「天の戸」は自社から半径5㎞以内の酒造りを掲げて、
よりテロワール的色彩を打ち出しファンを集めています。


無濾過生原酒というタイプが人気を集めたのもこの時代です。
「飛露喜」や「悦凱陣」などの濃醇でフレッシュ感に溢れた生酒が注目を集め、
多くの蔵元がこのタイプの酒で居酒屋のメニューを賑わせました。


活性にごりという酒は戦前から一部で楽しまれてきたタイプですが、
この「どぶろく」的なタイプを現代的でおしゃれな酒として世に問うたのが一ノ蔵の「すず音」でした。
発泡性清酒は、新しいタイプの筆頭として平成の中旬を彩った酒となりました。

コメント

人気の投稿