平成を彩った日本酒:平成6年から10年

 平成6年から平成10年の時代。


平成の時代を彩ったバラエティは「香り」がひとつの大きなキーワードかもしれません。
そして香りを作り出す「酵母開発」が全国的に行われました。
日本酒に新しい時代を作った「吟醸酒」の全国的な鑑評会である全国新酒鑑評会で
昭和61年に静岡県で分離された酵母がセンセーショナルな評価を受けてから、
長野県のアルプス酵母、秋田県の秋田花酵母などが次々に開発され、
それぞれにその年の金賞を総ざらいするような活躍を見せました。...



特にアルプス酵母以降は
カプロン酸エチルという強い吟醸香が市場を牽引する大きな力になりました。
今回のスタンプラリーで紹介しているCEL-24は、
高知県の技術センターが開発した驚くほど華やかな香りをだす酵母です。


昔から男社会の象徴のように思われてきた酒造りに女性が関わるようになったのもこの時代です。
三重県の森喜るみ子さんや広島県の今田美穂さんは
女性杜氏のトップランナーとして時代を牽引しました。


軽快で華やかな香りの吟醸酒に注目が集まるなかで、
正反対の重厚で味わい深い燗酒に目を向ける酒ファンもでてきました。
生酛造りの力強く複雑味のある味わいは、今も多くの消費者を惹きつけてやみません。

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